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大阪河﨑リハビリテーション大学

産官学連携による認知症予防活動
機種モデル:InBody270

大阪河﨑リハビリテーション大学は2006年に大阪・貝塚市に開校されたリハビリテーション専門職の教育に特化した大学です。前身の河﨑医療技術専門学校から数えると20年以上、リハビリに携わる人材の育成に尽力しています。2013年5月から大学の所在地である貝塚市と【「市民の健康及び社会福祉の充実」に関する連携協定】を締結して産官学連携を行い、市や企業と協力して健康福祉活動を行っています。その活動の一つに、「つげさん認知症予防プロジェクト」という活動があります。

icon-caret-up「つげさん認知症予防プロジェクト」の紹介動画。南海電鉄貝塚駅内の「まちの駅 かいづか」にて放映。

「つげさん認知症予防プロジェクト」は、大阪河﨑リハビリテーション大学と貝塚市福祉部高齢介護課、不二製油株式会社が参画して実施しています。そのプロジェクトのリーダーとして、大阪河﨑リハビリテーション大学理学療法学専攻の今岡真和先生が統括しています。

今岡先生が理学療法士の仕事を知ったきっかけは、高校の友人が交通事故に遭った際、そのリハビリの過程を見守ったことでした。高校卒業後は、京都府にある陸上自衛隊福知山駐屯地の衛生科で働き始めました。衛生科で選択できる職種の中には、看護師、救急救命士などもありましたが、勤務と並行して理学療法士の資格を取得する制度が存在しなかったため、先生は自衛隊を退職し、関西医療学園専門学校へ入学、理学療法士の資格を取得しました。専門学校を卒業した後、回復期病棟がある一般病院にて約2年勤務しました。その後、老健施設で7年半勤務しながら、大阪府立大学大学院にて研究活動を行って博士号(保健学)を修めました。老健施設では要介護・要支援の高齢者のリハビリを担当していましたが、利用者の多くが既に要介護度の高い方であり、リハビリの効果を十分に得られる前に亡くなってしまうことも珍しくありませんでした。この経験から、要介護・要支援になる前の、予防を目的とした理学療法に注力するようになりました。そのため、高齢期の予防領域において国内トップランナーである愛知県大府市の国立長寿医療研究センターにて特任研究員として勤務し、予防としての理学療法について知見を深めました。その後、2017年より現職である大阪河﨑リハビリテーション大学の理学療法学専攻の助教として赴任します。先生は老年学・公衆衛生学・地域理学療法学を専門とし、特に地域在住高齢者への理学療法に力を入れて活動しています。

icon-caret-up今岡真和先生

「理学療法士の仕事といえば、病気やケガを持っている方に対して運動・物理療法を行うイメージが強いかと思いますが、最近はまだ身体に症状が現れていない健康な方に対して、病気や疾患を予防するためのアプローチも行います。自治体・福祉施設・企業と連携して、健康な身体を維持していただけるように様々なイベントや運動教室を開催しています。」


InBodyとの出会い

「InBody S10は以前勤めていた老健施設で初めて使いました。体成分を計測してサルコペニアの診断¹⁾²⁾を行う際、入所されている方の約70%が車いすを使用していることから、立位だけでなく仰臥位・座位でも測定できるところが良かったです。」

一方、老健施設で理学療法士ができるリハビリに対して、今岡先生はもどかしさも感じていました。
「要介護の方は、リハビリを行っても年間で1~2%くらいの筋肉量しか改善しません。特に老健施設の入所者は要介護者の中でも重度の方ばかりで、理学療法を行うにも動くことさえ難しく、必要な運動量が確保できません。また、認知症を合併していることも多く、効果のある運動を指導しても正しい動きができなかったり、運動すること自体を忘れてしまったりします。付きっきりで指導する場合、制度上、週2回までしかリハビリを行うことができません。そのため、筋肉量の増加というよりは、筋肉量をどれだけ維持できるのかがポイントになってきます。終末期に差し掛かり亡くなるまでの間、いかに穏やかに過ごしてもらえるかを考えていました。」

このような経験から、先生は “要介護・要支援になる手前のフレイルでの予防活動にもっと力を入れるべきではないか? ” と考え、現在の活動に至りました。


産官学連携による健康推進事業

地域在住高齢者の疾病予防に取り組みたいと考えていた今岡先生は、大阪河﨑リハビリテーション大学に赴任後、「つげさん認知症予防プロジェクト」を立ち上げました。その中でも「つげさん元気アップ教室」は毎年開催されており、今年で3年目を迎えました。「つげさん元気アップ教室」は全12回で構成されており、初回に事前検査、第2回から第11回では約1時間の体操教室を行います。運動機能や認知機能を向上させて認知症を予防することを目的に、体操だけではなく認知機能トレーニングも導入しています。そして、最終回に事後検査を行って、3ヶ月間の取り組みの成果を確認します。

「つげさん体操」は、貝塚市が市制70周年を記念し、「貝塚市民の歌」に合わせて考案した体操で、貝塚市のイメージキャラクターである「つげさん」を冠しています。「つげサンバ」は今岡先生が監修した体操で、貝塚市出身のシンガーソングライター池田夢見さんが歌う「つげサンバ」というオリジナルソングに乗せ、地元名産品のタオルを用いた簡単な運動を組み合わせて楽しく行える体操です。「つげさん元気アップ体操」では、これらの体操を含め、計4種類の体操を実施します。また、体操は参加者の運動機能に合わせて行えるよう、3段階の難易度が用意されており、椅子に座って行える体操も用意されています。

icon-caret-up貝塚市イメージキャラクター つげさん

それ以前は、貝塚市との公民連携活動として、大学が認知症予防を目的とした測定会を各町会単位で行っていましたが、測定会の開催許可が降りた地域でのみしか実施できませんでした。そこで、より多くの方に参加してもらえるよう、貝塚市と大学から市民全体へ呼びかけました。そして、貝塚市の中央・山手・浜手地区の各圏域にある公民館や福祉センターに依頼し、参加者それぞれの家から近い最寄りの施設で参加できる形になりました。産業からの支援として泉州地域にゆかりのある不二製油株式会社がこの活動の支援をしています。

「自治体と共同でイベントを開催することのメリットは信頼です。私立大学だけでイベントを開催すると、どうしても研究色が強くなってしまい、参加者に対して被験者になるという印象を与えがちです。しかし、市と大学が協力して、市民の方々に向けた健康づくりの機会をサポートできれば、市と大学は信頼と専門性という点でお互いにメリットがあると思います。私たちの場合、貝塚市の高齢介護課の方がとても熱心に協力してくださったことも、イベント開催へと繋がる重要なポイントだったと思います。」

近年、認知機能と運動機能の関係が注目されていることから、従来の認知症予防のための機能測定会だけでなく、予防のための体操教室も一緒に開催することになりました。

「これまでの測定会では、認知症に関わる要因を調査することはできましたが、調査だけで終わっていました。理学療法士の専門性を活かして、実際に認知症を予防するために何ができるか、一歩踏み込んだ取り組みをすべきだと感じました。」

教室の期間を3ヶ月にしたのは、1回きりの体操教室では十分な効果が得られないためです。一定期間運動に取り組むことで、効果を十分に感じてもらいます。また、自治体側からすると、1年間の活動を四半期毎に区切って管理していることが多いため、3ヶ月という期間が重要なポイントの一つになります。最終的な目標は3ヶ月間の体操教室を通じて運動を習慣づけ、各自治体で自主的に体操を行う活動や、運動グループを活性化させて家族・町会・婦人会単位でも様々な運動を行ってもらうことです。

「3ヶ月間の教室終了後、体操をはじめとした運動を自主的に行っているグループがあるか大学で確認します。1年後に運動を継続しているか確認をすると、実際に続けているグループは10%未満しかなく、運動を継続させることの難しさを感じます。そのため、運動を続けていただけるように、オリジナル体操のDVDや体操でも使用できるタオルを配布しています。」

icon-caret-up左:オリジナル体操DVD  右:配布しているタオル


体操教室におけるInBodyの活用方法

icon-caret-rightInBody270測定風景

「つげさん元気アップ教室」では3ヶ月間の体操教室の最初と最後の回にInBody270による測定を行っています。これに加えて、教室が終了してから3ヶ月後の健診時にもInBody測定を行います。多い時は1日に約120名の測定を行うため、測定がスムーズに進むようにInBody測定だけでなく、骨密度やロコモチェックのための歩行力測定など裸足での測定が必要なものをひとまとめにする工夫をしています。

「毎年冬(1~3月)に体操教室を行い、夏に「ヘルスチェック」という高齢者向けの健診を行っています。InBody測定だけでなく、身長測定、骨密度、ロコモチェック、足型測定、学生と1対1で行う認知機能テストなども行います。この健診に教室参加者をお呼びして、教室終了後にも自主的に体操を継続することが筋肉量にどう影響するのかを確認していただきます。体操教室の前後を比較すると筋肉量は増加しますが、これまでの傾向から言うと、健診時は教室終了時よりも筋肉量がやや減少する傾向が見られます。自主的な運動だけでは筋肉量の維持が難しいことが示されたこともあり、健診にご参加いただいた方には改めて運動の重要性を説明するのですが、ここでもInBodyで測定した数値を活用しています。」

運動の習慣化のためには➀介入回数を増やすこと ➁動機付けを行うことが大切です。➀のみを重視して介入回数を増やしすぎてしまうと、高齢者人口が増加していく中で、教える側の人数やお金が足りなくなってしまいます。従って、どれだけ手軽に楽しく、専門家がいなくても運動を続けられるかに直結する➁がポイントになります。

「InBodyの測定項目ではSMIと部位別筋肉量をよく使用します。体操教室の参加者には事前検査でInBodyを測定した後、私が結果用紙の見方を簡単に説明します。ヘルスチェックでは、別日に福祉センターを借りて、健診の各測定結果の説明会を開きます。高齢者の方を対象にInBodyのたくさんある測定項目を一度に説明することは難しいため、主要項目をメインに理解していただきます。」

体成分を詳しく分析し、様々な項目で構成されるInBodyの結果用紙は医療施設や研究者には好まれますが、高齢者からすると測定項目が多すぎてどの項目を見たら良いのか区別がつきにくいです。そこで今岡先生は、高齢者向けに結果用紙を説明する資料を独自に作成しています。また、InBodyの結果用紙は必ず理学療法士の資格を持った教員が説明していますが、これは無資格の方や学生が説明をして解釈の誤解を招くことを防ぐためです。

icon-caret-up今岡先生が作成する結果用紙の見方資料

「3ヶ月間の体操教室の成果として、参加者の平均SMIが2%増加しました³⁾。期間中にウォーキングや筋トレを始めたことで運動量が増加した方もいれば、教室を途中で休んでしまった方もいる中での成果です。体操教室を機に、運動量を増やしてフレイルを防ぐ活動に取り組む方が増えていくことは、まさにこの体操教室の目指すところです。リピーターの方や、別のイベントに参加された方で、以前お渡しした結果用紙を持って来られる方もいらっしゃいます。前回と比べて今回はこうだった、といったように数値に関心を持ってもらえることは、運動へのモチベーションに繋がると思います。体操教室の事後アンケートでも、InBodyで筋肉量などの数値を見られて良かったという声が多いです。また、InBody結果用紙の紙は硬く、デザインがしっかりしているため、こんなに良いものを測ってもらえたと、高齢者の方はより一層喜ばれます。」

また、フレイル調査の体重減少に関する項目として、筋肉量が減少してフレイルが進行したのか、体脂肪量が減少して痩せたのかを確認する必要があります。この時もInBodyの測定結果をエビデンスとして使用しています。


学生の実習の場としての位置づけ

icon-caret-upヘルスチェックのポスター

「夏に行うヘルスチェックには、毎年約300名の希望者が参加します。会場は公民館や福祉センターを借りて、大学が主催します。市民の皆様には、約2万世帯への町会報や新聞の折り込みチラシで開催の周知を行います。」

ヘルスチェックで行うInBodyや骨密度などの様々な測定は、学生が主体となって実施します。1回のイベントに3年生を中心とした約30名が実習として参加します。理学療法士を目指す学生は運動機能測定を、作業療法士を目指す学生は認知機能テストや生活習慣に関するアンケートを行います。このように各専攻分野に合った実習を行うことで、学生の専門性を伸ばしています。体操教室・ヘルスチェックなどのイベント活動は学びの場としての機能面もあり、学生は貴重な実習経験を積むことができます。

icon-caret-up毎年夏に開催されるヘルスチェックの風景

「ヘルスチェックは学生だけでなく、ボランティアスタッフ⁴⁾の方にも補助をお願いしています。募集をかけて応募いただいた方々には、事前に測定方法や運動について説明する講習会を3日間受けていだきます。測定には直接関係ありませんが、高齢者の健康づくりのために必要な知識や運動なども教えます。スタッフの方々には、自宅に近い公民館や福祉センターでのヘルスチェックを定期的に手伝ってもらっています。」
icon-caret-up学長によるボランティアスタッフ養成の講習会風景

体操教室では、参加者のお手本となる体操インストラクターもプロのインストラクターから体操指導を受けた学生が担当しています。今後、社会に出てリハビリを行うときに運動指導ができるように、学習指導の一環として任せています。体操インストラクターはプロに依頼すればより質の高い体操教室を行えますが、大学は医療機関ではなく教育機関であることを意識しています。プロのインストラクターは体操教室のはじめの数回だけ、高齢者への指導を行っています。

「体操の見本がうまい学生・指導がうまい学生を、僕らも高齢者の方も求めてはいません。時には振り付けを間違えることもありますが、世代間交流を行うことは運動を続けるモチベーションに繋がると思います。学生の中には、体操教室で仲良くなった参加者の方から地域のお祭りに誘っていただくなど、体操教室の後も関わりが続いている学生もいます。」


フレイル予防のために広がる健康福祉活動

「つげさん認知症予防プロジェクト」は産官学連携における健康福祉活動のモデルケースとなっています。今岡先生は他の自治体へ体操教室の取り組みを紹介する講演活動も随時行っています。昨年は「いのち輝く未来社会デザイン」の取り組みで、大阪万博誘致のワーキンググループにて取り組み内容の発表を行いました。他にも、町会単位・校区単位や市外からの講演依頼も受けることが多く、昨年のクリスマスは貝塚市に隣接する岸和田市で認知症予防の講演とInBody測定を行いました。講演とInBody測定を一緒に行うと、参加者の反応がとても良く、大変好評をいただいています。大阪府からも健康福祉活動の先駆的な取り組みとして評価され、昨年の第4回大阪府健康づくりアワード地域部門では大阪河﨑リハビリテーション大学が最優秀賞を受賞しています。
icon-caret-upこれまで健康福祉活動で受賞された賞の数々

「自治体のみ・大学のみではこういった健康福祉活動を行っていくことは難しく、産官学の連携が大事になってきます。自治体はマンパワーが足りていませんが、大学は学生のマンパワーはあるものの広報活動や地域との繋がりに弱いため、周知活動や活動場所を提供していただくなど自治体のサポートが必要です。体操教室や健診を通じて、フレイルの方や認知機能が低い方が見つかった場合、大学でまとめたデータが貝塚市の高齢介護課を通じて地域包括センターに共有されます。そして、貝塚市は地域包括センターに在籍する地域のソーシャルワーカーやケアマネジャーに、対象の高齢者の方を定期的に訪問するように要請します。最近はビッグデータやAIの活用が注目されていますが、私たちが実際にできることは測定を通じてフレイルや認知症の高齢者の方を発見し、専門職に繋いでいくことです。過去には認知機能テストの点数が低い方の認知症の可能性を疑い、地域包括センターに連絡して実際に訪問で確認していただくと、認知症ではないと思われていた方が実は認知症だった、というようなケースもありました。」

icon-caret-up大学・貝塚市・地域包括センターと高齢者の関わり

厚生労働省は2020年4月より、75歳以上の後期高齢者を対象にフレイル検診を義務化しました。15項目による問診票を用いますが、それ以外の検診の内容は各自治体に委ねられます。ただ検診を行うだけでなく、どうすればフレイルを予防・改善することができるのか、どうやって大学・貝塚市・サポート企業が協力してフレイルへの取り組みを更に強化するのか、現在、市の高齢介護課と話し合っています。

「これまでデータを取った中で、興味深い点がありました。フレイルに該当する人は、そうでない人よりも就労している割合が高いという結果が示されたことです。従来のフレイルのイメージは、家に籠っている方や虚弱な方だと思います。フレイルの下位項目に『最近疲れやすいですか? 』『最近、あまり気分がのらないときがありますか? 』『運動習慣がありますか? 』というような質問がありますが、就労していると当然疲れやすく、運動習慣もないことでフレイルに該当しやすくなってしまいます。こういう傾向から今後、高齢者の社会参加を考えるにあたり、高齢期の働き方などを検討していく必要があります。」

第一興商からオリジナル体操の収載に関する依頼があり、今年の夏にはカラオケ機器に「つげサンバ」が収録されます。近年、若者の間ではカラオケ離れが進んでいますが、高齢者にとっては貴重なコミュニケーションの場です。そういった背景の中で、高齢者の方にもっとカラオケを楽しんでもらいたいという意図から、今岡先生に声が掛かりました。曲中では、学生が体操を実際に行っている映像が流れる予定で、先日都内での撮影を完了したばかりです。


終わりに

「高齢者の方はアクセスできる場所が限られています。InBodyを使って健康状態を管理しようと思うと、医療機関や大学のような研究施設、スポーツジムで測定をするしか方法がありません。公民館や校区毎にある地域包括センターにInBodyが設置され、もっと気軽にInBody測定ができる社会になってほしいと考えています。また、小学生の身体計測でも身長・体重は測定しますが、その中身は一体どうなっているのかまで確認することが、当たり前の世の中に変わっていくべきだと思います。」

これから理学療法士を目指す方に向けて、今岡先生は病院など一つの場所に限定して経験を積むのではなく、様々なフィールドに出て活動をしてほしいと言います。
「理学療法士は今後、更に予防の分野に進出していくと思います。疾病・疾患がある方だけでなく、地域在住高齢者の方をもっと知ってもらい、地域にどんどん出て活躍してほしいです。病院で働いている理学療法士さんでも、声をかけてもらえれば勉強会や講演会を行いますよ、という方はいらっしゃいますが、自分から日時・場所を決めて開催しようと動ける人はなかなかいません。また、患者は入院している限り、病気を治したいと思っているので医者やコメディカルの言うことをよく聞きます。一方、地域在住高齢者の方はまだ病気にかかっているわけではないので、理学療法士の指示に従ってもらうことが難しい場合があります。そういった方々とコミュニケーションを取る能力を是非培ってほしいです。お金になる活動ではないですが、この活動が10年後、更にその先まで継続すると、社会にとって大きな財産となることを意識してほしいです。最近では、中高年の難聴がアルツハイマーや認知症の一番のリスクになると報告されており、中高年からの予防活動・定期的な運動習慣の重要性も示されています。地域の方向けに活動する時は、InBodyのように定量評価ができる機器やテストが必要不可欠です。エビデンスとして認められている数値を専門的に正しく理解・活用し、その人の行動や生活習慣、考え方を変える提案ができる人になってほしいです。」

「私の座右の銘は ”Above and Beyond” です。”期待以上に/予想以上に” という意味ですが、今の取り組みができるだけ、”期待以上に/予想以上に” 広がってほしい、”期待以上に/予想以上に” 高くまで伝わってほしいと思っています。先日、府内の富田林市の保健センターに伺った際、私たちの活動が紹介されたリーフレットを目にした時はとても誇らしかったです。現在、大阪府内でも広がりつつありますが、もっと関西や国内の他の地域まで広がってほしいです。研究活動を行うことで、アカデミックな分野でも色んな方に活動を知ってもらいたいです。そして、私たちの活動が各地の健康福祉活動に活かされて、地域在住高齢者の方の『楽しく生きる』ことに役立つことを願っています。健康に楽しく生きてほしいと言いながら、毎晩晩酌してしまっている自分がいるんですけどね。笑」

icon-caret-upヘルスチェックに参加した学生・ボランティアスタッフの集合写真

 


参考文献
1. 介護老人保健施設入所者の転倒予防介入効果検証~準ランダム化比較試験~.今岡 真和, 樋口 由美, 藤堂 恵美子, 北川 智美, 上田 哲也, 増栄 あゆみ, 寺島 由美子, 甲斐沼 成, 黒﨑 恭兵, 池内 まり.日本転倒予防学会誌.2015:1(3) 29-36
2. Low-frequency Exercise and Vitamin D Supplementation Reduce Falls Among Institutionalized Frail Elderly. Masakazu Imaoka, Yumi Higuchi, Emiko Todo, Tomomi Kitagawa, Tetsuya Ueda. International Journal of Gerontology. 2016:10(4) 202-206
3. Effect of Multicomponent Exercise and Nutrition Support on the Cognitive Function of Older Adults: A Randomized Controlled Trial. Masakazu Imaoka, Hidetoshi Nakao, Misa Nakamura, Fumie Tazaki, Motohiro Maebuchi, Masahisa Ibuki, Masatoshi Takeda. Clinical Interventions in Aging. 2019:14 2145–2153
4. 産官学連携による認知症予防ボランティア養成講座の成果と課題.今岡真和,田崎史江,中尾英俊,畑中良太,中村美砂,亀井一郎.大阪河﨑リハビリテーション大学紀要.2019:13 3-13

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シンシナティ小児病院

小児肥満の治療にInBodyを活用
機種モデル:InBody270

シンシナティ小児病院医療センターは、2016年にU.S.News&World Reportが出版したBest Children’s Hospitalsで3位にランクインし、2018-19年版では2位にランク付けされました。598床を有するこの施設には、国内最大の小児体重管理プログラムを実施している、健康栄養センターがあります。肥満である子ども達の健康上の問題に対して、健康栄養センターは子ども達の家族の協力も得ながら、包括的な治療に取り組んでいます。患者は、個々の状態に合わせてオーダーメイドの運動プログラムと食事療法を受けます。シンシナティに通う子ども達は、肥満予防の科学と小児治療を進歩させるための研究にも携わっています。

クリストファー・キストは、健康栄養センターに勤める運動生理学者です。栄養生化学・糖尿病学・栄養学・食事療法学の専門家でもある彼の特徴は、運動・健康的な食事・より良いライフスタイルの選択について子ども達にカウンセリングでき
ることです。シンシナティの子ども達とキストは、正真正銘InBodyのユーザーでした。


小児肥満への挑戦


シンシナティチームの従業員は、隣接する3つの州から配置されています。“肥満の子ども達がセンターに登録され、食習慣を改善し、より運動に励むよう動機付けする” チームの目標はシンプルなものでした。経過観察のために、プログラムに登録された子ども達は、数か月ごとに周囲長測定を行いました。しかし、周囲長測定において、2つの問題点に直面しました。

1. 周囲長はどの部分からでも採ることができます。そのためデータには一貫性がなく、チームは子どもの変化と測定値が正しいかどうかを確認することができませんでした。
2. 大半の患者では、身長が伸び、運動量が増え、食事内容が改善されていたにも関わらず、体重には変化がなく、若しくは増加していました。実際は、筋肉量増加などのプラスの変化が体内で起きていましたが、そのことを患者や家族に示す方法がありませんでした。

小児肥満人口の増加に対抗するためにも、子どもの健康状態を測定する方法を変える必要がありました。


選択肢を秤にかける

シンシナティのチームは、患者の成功を体重や周囲長以外の指標で計る必要があることを直ぐに認識しました。体重や周囲長では、情報が不十分のため、筋肉量と体脂肪量の変化を測定できる装置が必要でした。そこで、購入したのがRJL社の体成分分析装置でした。RJLは筋肉量と体脂肪量を測定することができましたが、子ども達はデバイスから張り巡らされたケーブルを怖がってしまいました。怖がる子ども達に継続的な測定の動機付けをすることは簡単ではありません。それから病院はDEXAとBod Podの購入を検討しましたが、デバイスの設置には広いスペースが必要で、費用も高額になることから導入は阻まれました。

「私たちの病院はとても大きいです。様々な測定・検査を行うために患者を別の場所に向かわせることはできません。患者が様々な測定をするために町中を移動する必要がなく、クリニックに置くことができるものが必要でした。」
周囲長よりも正確な値を提供できる装置が必要でした。子どもを怖がらせることなく、あまり高額でもなく、部屋の半分ほどの空きスペースがあれば十分なほどのコンパクトサイズで、迅速に詳しい体成分分析を提供できるもの…まさにInBodyが必要な装置でした。


一貫性が重要

キストは展示会でInBodyの体成分分析装置を見てから、病院で試用してみることにしました。結果、InBodyはチームが探していた測定装置でした。
「InBodyの結果は非常に整合性があり、年齢が上がるにつれて一貫した変化を見ることができました。体重の減少と除脂肪量の増加が確認できて以来、InBodyを使用しています。」

シンシナティ小児病院医療センターには、3種類のInBodyが9台稼働しています。InBody測定はシンシナティの通常診察の一環として組み込まれています。
「InBodyは信頼できるので、私たちは惚れ込み、夢中になりました。そしてInBodyは子ども達にも受け入れられました。宇宙船のようにも見えるInBodyは、子ども達を怖がらせることもないので、直ぐに子ども達は挑戦してくれるでしょう。」

患者がキストの所へ診察に訪れると、身長・体重・InBodyが記録されます。健康を測る新しい装置InBodyは、操作の簡便さからもスタッフに直ぐ受け入れられました。
「エラーの余地もなく、身長・年齢・性別を入力するだけで結果が得られます。身長さえ正確に測定することができれば、InBodyは全ての項目に一貫性を持たせることができるでしょう。InBodyはシンプルで使いやすいので、より多くのスタッフがInBodyを使うようになるでしょう。」

InBodyを導入して以来、シンシナティのチームはプログラムに参加した子ども達の体成分の変化を追うことができるようになりました。プログラムが子ども達にプラスの効果をもたらすことを確認し、筋肉量の増加と体脂肪量の減少による体重の変化をモニタリングしています。


上のグラフは、測定者の体重の内訳、筋肉量と体脂肪量がどれくらいあるかを示す筋肉-脂肪のグラフです。棒グラフは各項目の重さkgを示し、測定者の標準体重を基準とした各項目の標準値100%に対して、現在の重さを低・標準・高と評価します。
「InBodyで体成分と除脂肪量の変化を追えるようになることを期待していました。他機種間でも整合性のとれた数値が確認され、とてもわかりやすい結果が得られました。我々はついに、一貫した変化を観ることができる装置を手に入れて、子ども達の健康状態を正しく把握することに成功したと言うことができるでしょう。」


教育と結果の解釈は家族の仕事です

シンシナティの患者は皆、両親と病院にやってきます。その中でも家族と一緒にプログラムに参加する子どもが、より成功しやすい傾向にあります。一般的に子どもが食べ物を買ったり料理したりすることはないので、キストらのチームは家庭の中で全体的に改善が必要な部分を両親に教育します。つまり、子ども達の体重に変化が見られなかった場合、子ども達本人だけでなく、両親も失望させてしまうことになります。

「ちょっとこちらを見てください。体重は同じですが、身長が伸びていく中で体脂肪量が減り、体が強くなっています。体重の改善がなかったとしても、効果が現れています。」InBodyがあれば、このように両親に説明することができます。

InBodyは、両親と子どもの関わり合いや、運動・良い食事・健康的なライフスタイルを継続するためのモチベーション維持に役立ちます。InBodyの結果は紙に印刷されているので、自身の体で何が起こっているのか、経時的変化を観ることができます。
「子どもの成長で、体重が増えてBMIが変わらなくても、筋肉量が増えて体脂肪量が減っていることがあります。これは、InBodyなしでは知ることができなかった変化です。」


成功の測定と生活の改善

キストらのチームは測定された数値だけではなく、多方面から成功を計っています。子ども達の自尊心から、コレステロール値、家族への関わり方まで、全てを見ます。しかし、筋肉量・体脂肪率・体脂肪レベルの改善は、実際に患者が生活習慣を変えて良い食事と運動を行うことで現れるものです。
「特に苦労している子どもの場合は、毎回の診察で何かポジティブな点を見つけてあげることが非常に重要です。今、あることに苦労しているけれど、体脂肪率は低下して、体は強くなっています。という様な言葉掛けをしてあげます。」


上のグラフは、時間の経過に伴う体成分の変化を記録する体成分履歴です。変化を追うことで、目標達成できるかどうかを全体的に展望できるので、健康への旅路には欠かせない部分です。
「InBodyは、子ども達の成功を測定できる一つの方法です。」

他の組織と同じように、シンシナティのチームも実践の中で方法を模索しています。不正確な周囲長測定の代わりに体成分測定を導入してからは、測定方法に疑念を抱いて振り返ることもなくなりました。InBodyがプログラムに組み込まれたことにより、シンシナティのチームは一貫した正確な体成分データを得て、結果用紙を患者に提供できるようになりました。InBodyは、データのでたらめな変動もなく、子ども達の体成分測定を妨げるような、威圧的な装置でもありません。

今では、チームで子どもの成長に伴う体成分の変化もモニタリングできるようになりました。健康になるためには、体重や周囲長ではなく体内の変化を追い、どのようなライフスタイルの選択が体を内側から改善できるのかを記録し続けることが必要です。かつて患者であった子どもが、大人になってからキストらのもとを訪れて、「InBodyと先生の教育が、私を健康的な大人にしてくれました。」と話します。シンシナティの子ども達は、大人になってからもチームの教えを守り続けているのです。

 

原文記事
Cincinnati Children’s Hospital Uses InBody Devices to Tackle Childhood Obesity

Cincinnati Children’s Hospital Medical Center is ranked third in the 2016 U.S. News and World Report survey of best children’s hospitals. The 598-bed facility is also home to the Center for Better Health and Nutrition, one of the largest pediatric weight management programs in the country. They focus on addressing the health concerns of obese and overweight youth through comprehensive, family-based treatment. Patients receive tailored exercise and dietary regimens specific to their individual needs. Cincinnati Children’s is also involved in research to help advance the science of obesity prevention and treatment in youth.

Christopher Kist is an exercise physiologist at The Center for Better Health and Nutrition. He specializes in counseling children on exercise, healthy eating and making better lifestyle choices. Kist is also an expert in nutritional biochemistry, diabetology, and nutrition and dietetics. Cincinnati Children’s and Christopher Kist are real InBody customers and were not paid to do a testimonial.

The Childhood Obesity Challenge

According to a 2016 study, nearly one in three children ages 10 to 17 are overweight or obese. To fight this epidemic, Cincinnati Children’s deploys teams of employees throughout the Tri-State area. Their goal is simple: Get obese kids to enroll at the Center, improve their eating habits, and motivate them to exercise more.
Once a child is enrolled in the program, Kist and his team track each patient’s progress by taking circumference measurements every few months. But they soon found themselves running into two problems:

1. The circumference measurements were all over the place. There was no consistency in the data, making it hard for Kist and his team to accurately see each child’s progress and trust that the numbers were correct.
2. Many of the patients were growing taller, exercising more, and eating better; however their weights on the scale remained the same – or worse, their weights increased. There was no way of showing his patients or their parents that there were actually positive internal changes happening in their bodies that led to weight gain, such as increases in muscle mass.

Something needed to change in the way they were measuring these children’s health, especially if they wanted to battle against an increasing population of overweight and obese youth.

Weighing the Options

Cincinnati Children’s quickly recognized that they needed to base their patients’ success off something other than weight and circumference measurements. These numbers were just simply not enough. Kist and his team needed a device that would reveal what was happening inside each patient’s body, a tool that could measure the changes in fat and muscle. So, Cincinnati Children’s purchased an RJL body composition analyzer in hopes of getting more helpful data to better assist their patients. The RJL could measure muscle and fat mass, but the children found all the wires on the device intimidating. Soon, it became hard to motivate the children to continuously measure their body composition. The hospital considered purchasing DEXA scanners and BodPods but decided against them after considering the cost and the amount of space the devices would occupy.

“Our hospital is so big; we can’t just send people to different places to get different tests done,” said Kist. “We needed something that we could put in our clinic so our patients wouldn’t have to go all over town for different measurements we wanted.” Cincinnati Children’s needed a device that would be more accurate than circumference measurements, be able to provide fast, detailed body composition analysis without scaring off the kids or breaking the bank, and be small enough so that it wouldn’t take up half of the room. That’s when they found InBody.

Consistency is Key

Cincinnati Children’s needed a device that would be more accurate than circumference measurements, be able to provide fast, detailed body composition analysis without scaring off the kids or breaking the bank, and be small enough so that it wouldn’t take up half of the room. That’s when they found InBody. Kist first saw the InBody body composition analyzer at an expo and decided to give InBody a test run at the hospital. Turns out, InBody was what the team was looking for all along.
“We got very consistent results from the InBody and we could see consistent changes in our patients as they got older and stronger,” said Kist. “We would see the decreases in weight and increases in lean body mass and we’ve been using it ever since.”

Cincinnati Children’s has been using InBody products since 2012. They currently own seven InBody 230s, one InBody 270 and one InBody 370. InBody devices have been integrated into Cincinnati Children’s standard procedure.
“We’ve stuck with InBody because they’re dependable,” said Kist. “It was well received by the kids. They thought it looked like a spaceship and it was definitely less intimidating, so they would hop right on it.”

When patients visit Kist and his team, they have their height, weight and InBody recorded on their charts. The new procedure has been well received by the staff because of the device’s simplicity.
“There’s no room for error, you enter the height, age and gender and you get the results. If we can get the height right, everything else is going to be consistent. We can have more staff use the InBody because it’s so easy.”

Since implementing InBody, Cincinnati Children’s has been able to track consistent, measurable changes in body composition as kids go through the program. Kist and his team are able to see if the programs are benefitting the children and monitor the changes in weight from muscle gain and fat loss.

Shown above is the Muscle-Fat analysis graph that reveals how much of a user’s weight is Skeletal Muscle Mass and Body Fat Mass. The bar graphs extend to show pounds of each type of body composition as well as if the numbers are under, normal, or over the recommended amount for that user.
“When we got the InBody, we were hoping to see consistent measurable changes in body composition and lean body mass,” said Kist. “We’ve seen consistent numbers across the different models and have gotten clear results that are easy to interpret. We’re finally getting consistent changes that are measurable and now, we can say these are positive outcomes.”

Education and Results Interpretation is a Family Affair

All of Cincinnati Children’s patients come with their parents, and the ones who get their whole family on board with the program tend to be the most successful. Kist and his team educate parents on the changes they need to be making for the whole house since the kids typically aren’t buying and cooking the food. But this also means the parents are as disappointed as their children when they see no changes in weight.

“With InBody, we can tell a parent, ‘hey look, the number on a scale is exactly the same but your kid is getting stronger, they’ve lost body fat and they got taller as well. There can be improvements without seeing improvements on a regular scale.”

This helps keep parents and patients involved and motivated to keep exercising, eating better and making the lifestyle changes they need to make in order to become healthier individuals. Parents and patients also love that InBody results sheets are printed on a piece of paper so they can learn what’s happening and see their changes over time.
“As kids grow, they gain weight so sometimes there’s no change in BMI but they’ve decreased their body fat percentage and increased their lean body mass,” said Kist. “These are changes we wouldn’t have known without an InBody.”

Measuring success and making changes for life

Kist and his team measure success in a number of different ways; it’s not just numbers on a scale. They look at everything, from self-esteem to cholesterol to family engagement. But the improvements in percent body fat and decreases in overall fat levels and improvements in lean body mass are the ones that reveal if a patient is actually making lifestyle changes, eating better and exercising more.
“It’s very important that we find something positive at every visit, especially if the patient is struggling,” said Kist. “We get to say ‘hey look, you’re struggling here and you’re struggling here, but your percent body fat is down and you’re getting stronger.”

Shown above is the Body Composition History chart that tracks the changes of a user’s body composition over time. Being able to track changes is an important part of any person’s health journey because it provides a wholistic view of what they’ve been able to achieve.
“InBody gives us another way to measure success for these kids.”

Like any organization, Cincinnati Children’s has adjusted their procedures within their practice. They’ve swapped inaccurate circumference measurements for body composition and haven’t looked back– for good reason. With InBody now integrated into their programs, Cincinnati Children’s is able to get consistent, accurate body composition data and provide that on a result sheet for patients to take home. No more random fluctuations in data. No more intimidating devices that deter patients from measuring their body composition.

Cincinnati Children’s is now able to monitor the changes in patients’ body composition as the children grow, teaching them that it’s not about weight or measurements around the body. Getting healthy is about monitoring the changes within the body and keep track of how better lifestyle choices can improve the body from the inside out. “Some of our patients come back as adults and say, ‘I became a healthier adult from the tools and education you gave me,’” said Kist. “And they’ve carried this through their adulthood.”

Original Source: https://inbodyusa.com/blogs/case-studies/cincinnati-childrens-hospital-uses-inbody-devices-to-tackle-childhood-obesity/