次にInBody770の結果用紙を見本として説明しますが、他の機種の同項目にも転用することができます。

結果用紙の各項目をクリックすると、詳細な説明が表示されます。

体成分分析 Body Composition Analysis

体重を構成している体成分の測定結果を提供します。InBodyは4区画モデルに基づいて体成分を分析します。4区画モデルというのは、人体の構成成分を化学的な観点から体水分・タンパク質・ミネラル・体脂肪の4つに区分する理論です。

1) 体水分量 (Total Body Water)
健康な人は体重の約50~70%が水分です。体水分は摂取した栄養素を体の細胞に届け、老廃物を体外に排出する運搬の役割をしています。
2) タンパク質 (Protein)
体水分と共に筋肉の主な構成成分です。タンパク質量が足りないというのは、細胞の栄養状態が良くないことを意味します。
3) ミネラル量 (Minerals)
ミネラルの約80%は骨にあり、体を支える役目をします。不足すると骨粗鬆症や骨折の危険性が高まります。ミネラル量は除脂肪量と密接な相関関係にあります。
4) 体脂肪量 (Body Fat Mass)
食事で摂った栄養分は消化吸収され活動のエネルギーとして使われます。使いきれなかったエネルギーは脂肪細胞に蓄積され、肥満の原因となります。

筋肉・脂肪 Soft Lean-Fat Analysis

筋肉と体脂肪の均衡が分かります。数値は各項目の測定値を示します。棒グラフは各項目の理想値に対する比率を意味します。つまり、表にある100%は測定者の標準体重を基準に算定した理想値を意味します。

また、棒グラフの先端を線で結んだ時の形によって、標準型・強靭型・隠れ肥満型等の身体のタイプが分かり、体重管理のために運動/食事管理をする場合に筋肉と体脂肪に変化が現れるため、そのモニタリングが正しくできます。

なお、この項目が示している筋肉量は骨格筋量ではありません。人体を化学的な面からみて、体重から体脂肪量や骨ミネラル量を除いた部分をSoft Lean Massと言い、これに最も近い言葉として筋肉量と表現しています。InBodyの筋肉量は、DEXAが提示する筋肉量(Lean Soft Tissue Mass;除脂肪軟組織量)と定義が一致します。

肥満指標 Obesity Index Analysis

測定者の体型と肥満の有無が分かります。体重と身長を利用したBMIだけでは、肥満度の判定に限界があるため、BMIと体脂肪率の両方から体型や肥満度を把握することができます。

標準範囲・標準値の決め方

1) BMI
WHOの定めた基準を根拠にしており、標準範囲は男性18.5~25.0(標準値22.0)、女性18.5~25.0(標準値21.0)です。
*管理者メニューの環境設定「20. 標準範囲」で、標準範囲を変更することができます。
2) 体脂肪率
体成分に対する各種論文を根拠にしており、標準範囲は男性10~20%(標準値15%)、女性18~28%(標準値23%)です。
*管理者メニューの環境設定「20. 標準範囲」で、標準範囲を変更することができます。
結果の見方
BMIと体脂肪率の棒グラフを一緒に見ることで、測定者の体型を確認することができます。
例) 低筋肉型肥満(やせ型肥満)の女性
BMIは21.0kg/㎡の標準で見た目としては普通の体型ですが、体脂肪率は33.0%で標準より高いため実際は肥満体型です。

部位別筋肉量 Segmental Lean Analysis

部位別(右腕・左腕・体幹・右脚・左脚)の筋肉均衡を見ることができます。上下半身の筋肉の発達程度や左右の均衡が分かるので、運動療法の判断基準になります。例えば、骨折・捻挫・関節炎・麻痺などで左右の不均衡が表れ、治療前後の判定などに用います。上下の棒グラフの長さが同じだと均衡が取れている体つきとなり、上下の棒グラフが均衡でも標準以下の方は筋肉量が少ないので、標準に入るような対処が必要です。

上の数値・グラフ
上の数値は実際の筋肉量を㎏で表示しています。グラフは標準体重で持つべき筋肉量と比べて筋肉量を評価します。
下の数値・グラフ
下の数値は現在体重からみた筋肉量の発達程度です。グラフは現在の体重で持つべき筋肉量と比べて筋肉量を評価します。

部位別筋肉量の上下の棒グラフは評価基準が異なるため、両方の評価が必ず一致するわけではありません。つまり、測定者が標準体重の人より筋肉量が少なくても、現在の体重を支えきれる量であれば部位別筋肉量の下の棒グラフでは「標準」、または「高」と評価されます。これとは逆に、測定者が標準体重の人より筋肉量が多くても、現在の体重を支えきれない量であれば、部位別筋肉量の下の棒グラフでは「低」と評価されます。このようにInBodyは、部位別筋肉量を評価する際に現在の体重に対して適切かどうかを考慮します。筋肉が多いように見える人と、実際に筋肉が多い人を判別でき、過体重での筋肉量の過大評価及び低体重での筋肉量の過小評価を防止できます。

体水分均衡 ECW/TBW Analysis

健康な体における、体水分量(TBW)に対する細胞外水分量(ECW)の割合は常に0.380前後の一定な数値を維持します。しかし、浮腫を伴う疾患(腎不全・心不全・肝硬変・糖尿など)がある場合、主に細胞外水分量(ECW)が増える形でこの数値が高くなり、加齢・サルコペニアなどで栄養状態が悪化した場合は、細胞内水分量(ICW) が減少する形で高くなります。そのため、ECW/TBWは浮腫の指標でありながら、栄養状態や疾患の重症度を示す指標としても広く使用されます。一般的にECW/TBWは0.400を超えると高いと評価します。

1) 細胞内水分量 (Intracellular Water;ICW)
細胞内液(Intracellular Fluid;ICF)の約80%を占めており、細胞膜の中に存在する水分を意味します。
2) 細胞外水分量 (Extracellular Water;ECW)
細胞外液(Extracellular Fluid;ECF)の約98%を占めており、血液や間質液に存在する水分を意味します。

体成分履歴 Body Composition History

測定IDの直近データを8件まで表示することができ、体重・筋肉量・体脂肪率・細胞外水分比を提供します。全体をチェックすると、全ての測定結果がグラフで表示されます。
*IDを入力しないで測定した場合、測定データはInBody本体に保存されないため、履歴で見ることができません。

体重調節 Weight Control

適正体重は標準BMIから求める標準体重とは異なる概念です。標準体重は身長に相応しい体重であり、単純に身長を考慮したものですが、適正体重は測定者の体成分を考慮し、筋肉量と体脂肪量が理想的になった状態の体重です。例えば、筋肉量が多くて体重が重い場合、筋肉量をわざと減らす必要はないため、適正体重は標準体重より重くなります。

栄養評価 Nutrition Evaluation

1) タンパク質量
タンパク質量が標準値の90%未満の時、不足とチェックされます。低体重でよく見られ、筋肉不足や栄養状態が悪いことを意味します。
2) ミネラル量
ミネラル量が標準値の90%未満の時、不足とチェックされます。不足の場合、関節炎・骨折・骨粗鬆症等が現れやすくなります。
3) 体脂肪量
体脂肪量は筋肉量との相互比較によって、不足・良好・過多とチェックされます。標準体脂肪量の80%未満なら不足、160%以上なら過多、その間は良好と評価します。

肥満評価 Obesity Evaluation

1) BMI
WHO基準に従って、18.5~24.9は標準、18.5未満は低体重、25.0~29.9は過体重、30.0以上はひどい過体重と評価します。
2) 体脂肪率
男性の場合、体脂肪率が20%未満なら標準、20~25%なら軽度肥満、25%以上なら肥満です。女性の場合、体脂肪率が28%未満なら標準、28~33%なら軽度肥満、33%以上なら肥満です。

筋肉均衡 Lean Balance

1) 上半身均衡・下半身均衡
上半身は両腕の筋肉量の差が6%以上をやや不均衡、10%以上を不均衡と評価します。下半身は両脚の筋肉量の差が3%以上をやや不均衡、5%以上を不均衡と評価します。
2) 上下均衡
両腕と両脚のグラフ平均の差が1目盛以上はやや不均衡、2目盛以上は不均衡と評価されます。

部位別体脂肪量 Segmental Fat Analysis

左の数値
括弧内の数値は実際の体脂肪量を㎏で表示しています。
右の数値・グラフ
右の数値は標準体重からみた体脂肪量のパーセンテージです。標準体重で持つべき体脂肪量と比べ体脂肪量を評価します。身体のどの部分に体脂肪が多く溜まっているか分かるため、運動・食事療法の参考になります。

部位別水分量 Segmental Body Water Analysis

部位別(右腕・左腕・体幹・右脚・左脚)の体水分量を見ることができます。体水分は筋肉の主な構成成分であり、部位別水分量の評価は部位別筋肉量に比例します。

研究項目 Research Parameters

1) 細胞内水分量 (Intracellular Water;ICW)
細胞内液の約80%を占めており、細胞膜の中に存在する水分を意味します。
2) 細胞外水分量 (Extracellular Water;ECW)
細胞外液の約98%を占めており、血液や間質液に存在する水分を意味します。
3) 骨格筋量 (Skeletal Muscle Mass;SMM)
随意的な運動が可能で筋組織による横紋を持っている筋肉を意味します。四肢の筋肉は骨格筋のみで構成されている反面、体幹の筋肉には内臓筋・心臓筋も混在します。そのため、当項目は全身筋肉量から、推定される内臓筋・心臓筋の筋肉量を除いた値でもあります。
4) 基礎代謝量 (Resting Energy Expenditure;REE)
呼吸や心臓の鼓動など生命維持に必要な最小限のエネルギーです。InBodyで計測した除脂肪量に基づき、次のカニンガムの公式を利用することで算出します。
*基礎代謝量(安静時代謝量)=370+21.6×除脂肪量
5) 骨ミネラル量 (Bone Mineral Content;BMC)
Bone Mineral Content、若しくはOsseous Mineral Massと言い、骨に存在するミネラル成分の総量を意味します。また、骨ミネラル量と筋肉量の合計が除脂肪量であることから、除脂肪量から筋肉量を引いた値にも相当します。骨ミネラル量はミネラル量全体の約80%を占め、残りの約20%は体内にイオン状態で存在する骨外ミネラル量(Non-osseous Mineral Mass)として、タンパク質と一緒に筋肉の構成成分となります。
6) 体細胞量 (Body Cell Mass;BCM)
骨格筋・内臓・器官・血液・脳のような組織の無脂肪細胞部分の総量を意味し、タンパク質量と細胞内水分量の合計で算出されます。栄養状態・身体活動程度・疾患有無などを反映するバイオマーカーの役割をします。
7) SMI (Skeletal Muscle Index)
骨格筋指数(SMI)は四肢の筋肉量を身長(m)の二乗で割った値です。

位相角 Whole Body Phase Angle

インピーダンスの角度、つまり、電流が体水分に沿って流れる際に発生するレジスタンス(R)と、細胞膜を通過する際に発生するリアクタンス(Xc)の位相差を意味します。 細胞膜の健康度・細胞の構造的な安定さを反映すると言われています。位相角が 最も大きく計測される50kHz周波数に対する、右半身における位相角を提供します。

インピーダンス Impedance

部位別・周波数別にインピーダンスの値を表示します。インピーダンスは周波数を持つ 交流電流が体水分に沿って流れる際に発生する抵抗であり、全ての体成分結果の 基となる値です。InBody測定が最後まで正常に行われたのであれば、インピーダンスは各部位と各周波数の特性に合う値が計測されるので、下記を基準にエラーの一次判定ができます。

インピーダンスの確認方法
① 5-500kHzの間で僅かでも逆転している箇所がある。
② 体幹インピーダンスが50Ωを超え、四肢インピーダンスが700Ωを超える箇所がある。
③ 体幹で10Ω、四肢で100Ω以上、インピーダンスが急激に下がった箇所がある。