InBody点数とは

InBodyの結果用紙にはたくさんの数字が並んでおり、初めて見る人はどの数字から確認すれば良いか困ることがあると思います。そこで、一目で簡単に体成分の良し悪しを判断できるように、”InBody点数” という独自の総合評価点数を表示しています。InBody点数は筋肉量と体脂肪量の過不足から算出され、男女共通の指標として活用することができます。

InBody点数は80点が基準となります。80点は【筋肉-脂肪】の項目の体重・筋肉量・体脂肪量が「すべて100%に揃った状態=健康的な体成分の状態」を示します(下図)。自分の測定結果が80点に満たない人は、まず80点を目指すようにしましょう。目安として、70点未満が弱い、70点以上80点未満が普通、80点以上90点未満が強い、90点以上がとても強い(マッチョ・プロアスリート等)に該当します。現在(2023.6)、弊社で確認できているInBody点数の最高点は “131点” です。

80点を基準に筋肉量と体脂肪量の過不足を確認して、それぞれ加点・減点を行います。筋肉量は100%を基準に、100%に満たない場合は1kg毎に1点マイナスされ、100%を越えている場合は1kg毎に1点プラスされます。一方、体脂肪量は100%を基準に、±1kgごとに点数は1点マイナスされます。体脂肪量は多いと肥満を示しますが、過度に少なくても免疫力の低下などの悪影響があることから健康的な体型とは言えないため、100%の値から離れた分がマイナスされます。もし、お手元の結果用紙の右側に【体重調節】という欄があれば、その中の脂肪調節と筋肉調節を確認してください。ここに記載された数値が80点になるために必要な調節量になります。

InBody点数の算出方法

InBody点数を算出するためには、まず自分の身長と性別から体重・筋肉量・体脂肪量の標準値(100%)を知る必要があります。ここまで “InBody点数は筋肉量と体脂肪量から計算される” と話してきましたが、実際に点数計算をするときは筋肉量ではなく、除脂肪量を用います。除脂肪量は体重から体脂肪量を除いた値で、InBodyで測定した体水分量・タンパク質量・ミネラル量の合計です。また、除脂肪量から骨の重さ(骨ミネラル量)を引くと、筋肉量になります。
標準体重・標準除脂肪量・標準体脂肪量の標準値の求め方は下記の通りです。

標準体重(kg) = 身長(m)の二乗 × 標準BMI (男性22、女性21)
標準除脂肪量(kg) = 標準体重 × 理想除脂肪率 (男性85%、女性77%)
標準体脂肪量(kg) = 標準体重 × 理想体脂肪率 (男性15%、女性23%)

標準体脂肪量を求める際に使う15%・23%という数値は、男女それぞれの標準体脂肪率の数値でもあります。

例えば、身長170cmの男性であれば、このような計算式になります。

標準体重(kg) = 1.7 × 1.7 × 22 = 63.58 ≒ 63.6
標準除脂肪量(kg) = 63.58 × 85% = 54.043 ≒ 54.0
標準体脂肪量(kg) = 63.58 × 15% = 9.537 ≒ 9.6

InBody点数の算出方法にはいくつかのパターンがあります。今計算した170cm男性の標準値を例にして、それぞれのパターンを見ていきましょう。初めに、現在の体重が標準体重より多いか少ないか(体重の棒グラフが100%を超えているかどうか)によって大きく2パターン(A or B)に分かれます。

A) 現在体重が標準体重より少ない

①低体重・虚弱型の場合

体重・除脂肪量・体脂肪量がいずれも標準値まで足りていないパターンです。除脂肪量・体脂肪量共に増加が必要になるため、どちらも減点の対象となります。この場合、InBody点数は
80 – 8.1 – 3.3 = 68.6 ≒ 69点となります。


②低体重・肥満型の場合

いわゆる隠れ肥満のパターンです。除脂肪量が足りていない一方で体脂肪量が多い状態なので、除脂肪量の増加と体脂肪量の減少が必要になり、どちらも減点の対象となります。この場合、InBody点数は
80 – 8.1 – 3.7 = 68.2 ≒ 68点となります。


③低体重・強靭型の場合

体重が標準体重より軽いですが、除脂肪量は標準値より多く、体脂肪量がとても少ないパターンです。除脂肪量はこれ以上増やす必要はないため標準値を超えた分が加点となり、体脂肪量のみの減点となります。但し、このパターンの場合、体脂肪量は3.0kg増やすのではなく、標準体重まで足りない分の1.9kgを増やすべきであると計算され、この分だけ減点の対象となります。この場合、InBody点数は
80 + 1.1 – 1.9 = 79.2 ≒ 79点となります。

B) 現在体重が標準体重より多い

①過体重・虚弱型の場合

こちらも隠れ肥満に該当し、除脂肪量が足りていない一方で体脂肪量が多い状態なので、除脂肪量の増加と体脂肪量の減少が必要になり、どちらも減点の対象となります。この場合、InBody点数は
80 – 2.7 – 10.5 = 66.8 ≒ 67点となります。


②過体重・強靭型の場合

体重が標準体重より重いですが、除脂肪量は標準値より多く、体脂肪量がとても少ないパターンです。体脂肪量は標準値より少ないものの、除脂肪量によって体重が標準値を上回っていることから、体脂肪量を増やす必要もなく、除脂肪量の加点のみが反映されます。この場合、InBody点数は
80 + 7.0 = 87点となります。


③過体重・肥満型の場合

体重・除脂肪量・体脂肪量がいずれも標準値を超えているパターンです。このパターンは少し特殊で、除脂肪量を変えずに、体脂肪量を何kg減らすと理想体脂肪率(男性15%、女性23%)になるかを計算します。減らすべき体脂肪量をXとして、下記の計算式で求めます。
(現在体脂肪量 – X) ÷ (現在体重 – X) × 100 = 15% or 23%
今回の男性の例では (17.9 – X) ÷ (81.6 – X) × 100 = 15 となり、X ≒ 6.7kg と求められます。この場合、InBody点数は
80 + 9.7 – 6.7 = 83点となります。

InBody点数が表示されないパターン

稀に、測定結果でInBody点数が下図のように表示されない場合があります。InBodyは体成分を算出する際、体内の水分バランスを考慮しています。この水分バランスが一定以上崩れてしまった場合は、点数が非表示になります。浮腫みによって筋肉量が水増しすると、前項で説明したInBody点数算出の仕組みから点数も増加することになります。浮腫みによる筋肉量の増加は、体成分の改善ではなく悪化として評価されますが、点数が高く算出されることで改善していると誤解を与えないようにするためです。

点数が非表示になる方の主な例としては浮腫んでいる方の他、超高齢や栄養不良で痩せている方などが該当します。点数が表示されないからといって、測定自体が正しく行えていないわけではありません。InBody点数以外の、筋肉量や体脂肪量などの測定値を確認するようにしてください。

終わりに

InBody点数はInBody独自の採点方式であり、性別や身長の異なる方とも一緒に競い合える項目です。点数の計算方法を理解することで、筋肉量を増やした方が良いのか体脂肪量を減らした方が良いのかなど、これからの目標も立てやすくなると思います。トレーニングで明確な目標がない方は、一度InBodyの測定結果を見直してみるのはいかがでしょうか。